久留米市の腰痛専門整体院 整体ポノ、院長の髙田です。
西鉄久留米駅周辺や、ゆめタウン久留米近くの整形外科でレントゲンやMRI検査を受け、「骨に異常はない」「年齢相応の変形」と言われながらも、激しい腰痛や坐骨神経痛に絶望している方は少なくありません。筑後川沿いの散歩や、成田山への参拝といった当たり前の日常が、痛みによって奪われていく辛さは、経験した者にしかわかりません。
なぜ、最新の医療機器をもってしても「痛みの原因」が写らないのでしょうか。
その答えは、現代医療が「構造(形)」を診るのに対し、痛みの本質が**「機能(動き)」にあるからです。当院の治療理論の核であり、慢性疼痛解決の鍵となる「関節機能障害(Joint Dysfunction)」**について、解剖学・運動学的なエビデンスに基づき深掘りします。
1. 関節機能障害の定義と「関節の遊び(Joint Play)」
関節機能障害とは、1964年に米国の整形外科医ジョン・メンネル(John Mennell)が提唱した概念です。
「画像上の解剖学的異常がないにも関わらず、痛みを訴える患者の極めて多くは、関節包の『遊び』や関節内運動の機能消失、すなわち関節機能障害によるものである」
— John Mennell, Joint Pain, 1964
ここで重要となるのが**「関節の遊び(Joint Play)」です。 関節には、自分の意志で動かせる範囲(構成運動)のほかに、関節内部で自動的に生じる数ミリ単位の微細な運動**があります。これを「関節内運動(Arthrokinematics)」と呼び、主に以下の3つの要素で構成されます。
- 滑り(Slide / Glide): 関節面が平行移動する運動
- 転がり(Roll): 骨の凸面または凹面が相手の関節面上を転がる運動
- 回転(Spin): 骨の一点を軸として関節面が回旋する運動
この1mmに満たない「遊び」が消失するだけで、関節はスムーズな運動軌道を逸脱します。その結果、関節包・靭帯・周囲軟組織へ過剰な機械的ストレスが生じ、激痛の引き金となるのです。
2. 「構造」と「機能」:画像診断の臨床的限界
MRIやレントゲンは「静止画」であり、組織が「どう壊れているか(構造の異常)」を評価するには優れた検査です。しかし、組織が**「どう動いているか(機能の異常)」**を映し出すことはできません。
**「窓のサッシ」**に例えてみましょう。

レールが曲がっている(構造異常)のは写真でわかります。しかし、レールに砂が噛んでいて動きが重い、あるいは油切れでキシキシ鳴る(機能異常)のは、実際に手で動かしてみなければわかりません。
病院で「異常なし」と言われた方の多くは、この**「実際に動かさないとわからない1mmの不具合」**を抱えているのです。
3. 神経生理学的メカニズム:痛みの悪循環(ペイン・サイクル)
関節の運動性が低下すると、単に関節が痛むだけでなく、生体内で「負の連鎖」が形成されます。
① 機械受容器の異常発火(脳への誤認信号)
関節包や靭帯には、ルフィニ小体(持続的な張力を感知)やパチニ小体(加速度を感知)といったセンサー(機械受容器)が密集しています。
関節がロック(機能障害)されると、これら受容器のセンサーが過敏になり、通常では痛みを感じないようなわずかな動きに対しても、「侵害受容信号(痛み信号)」を脳へ送り続けます。これが**末梢感作(Peripheral Sensitization)**と呼ばれる状態です。
② 防御性筋収縮:当院が定義する「働きすぎ筋」
脳は関節の異常信号に対し、「これ以上動かすと壊れる!」と判断し、周囲の筋肉を反射的にガチガチに固めます。これが防御性筋収縮です。
腰部では、背骨を支える多裂筋がこの「働きすぎ筋(過労死寸前の社員)」の代表格です。マッサージで一時的にほぐしてもすぐに戻るのは、原因が筋肉ではなく、関節からの「固めろ!」という脳の指令が止まっていないからです。
③ 組織の虚血と酸欠
筋肉が持続的に固まると、内部の毛細血管が圧迫され、組織が慢性的な**「酸欠(虚血)」**状態に陥ります。酸欠になった組織からはブラジキニンなどの発痛物質が放出され、痛みの閾値をさらに下げます。
「機能障害 → 異常信号 → 筋肉の過緊張 → 酸欠 → さらなる痛み」。この悪循環を断ち切るには、大元の「関節の遊び」を回復させる以外に道はありません。
4. 「関連痛」の罠:ヘルニア・坐骨神経痛との鑑別
臨床上、最も注意すべきは**「関節原性関連痛(Articular Referred Pain)」**です。
これは、関節の異常信号を脳が「別の場所の痛み」と勘違いして認識する現象です。

特に腰仙関節(L5/S1)や仙腸関節の機能障害は、お尻から太もも、足先にまで痛みやしびれを飛ばすことが科学的に証明されています(Feinstein B. et al., 1954)。この放散パターンは「坐骨神経痛」と酷似しています。
【誤診のリスク】
MRIで「軽いヘルニア」が見つかったとしても、それが痛みの原因とは限りません。真犯人が「関節の機能障害」である場合、ヘルニアの手術をしても痛みは1mmも変わりません。当院では、画像に惑わされず、手技による丁寧な関節評価で真の原因を特定します。
5. 全身への波及:キネマティックチェーン(運動連鎖)の破綻
人体は、骨格・筋肉・神経が鎖のように繋がった**「キネマティックチェーン(運動連鎖)」**として機能しています。
- 「加害者」の胸椎: 本来動くべき胸の背骨(胸椎)が固まると、その分を腰が過剰に動いて補います。
- 「被害者」の腰椎: 動きすぎた腰は悲鳴を上げ、痛みを出します。
つまり、「腰が痛い」からといって腰だけを診るのは、いじめられている被害者だけをなだめて、いじめている加害者(動かない胸椎や足首)を放置するようなものです。
当院では、連鎖の起点となっている「真の加害者」を特定し、全身の「動きの辻褄」を合わせていきます。
6. 【臨床事例】3年間消えなかった下肢のしびれ(久留米市 Aさん)
- 患者: 50代女性、事務職。
- 悩み: 右足全体のしびれ。整形外科でL4-L5ヘルニアと診断され、薬を飲み続けたが変化なし。
- 当院の評価: 仙腸関節の「スライド運動」に著しい制限を確認。また、長時間のデスクワークにより胸椎が完全にロックされていた。
- アプローチ: 腰には直接触れず、胸椎の可動性回復と、骨盤の「1mmの遊び」を復元する施術を実施。
- 経過: 初回でしびれが半減。5回目には「ゆめタウンでの買い物が苦にならなくなった」と笑顔を見せ、現在は筑後川沿いのウォーキングを再開されています。
7. 整体院ポノ独自の「三位一体」アプローチ
関節機能障害に対し、当院は「ボキボキ」鳴らすような乱暴な施術は一切行いません。
- 関節の遊びの復元(Joint): 最小限の力で、ミリ単位の滑りを取り戻します。
- サボり筋の再起動(Muscle): お腹の深層(腹横筋)など、仕事をしていない筋肉を教育し、腰への負担を分散させます。
- 神経・血流の解放(Flow): 癒着した組織をリリースし、酸素を隅々まで届けます。
結論:「異常なし」は「希望」のサインです
「もう年だから」「変形しているから」と諦める必要はありません。
痛みは、あなたの体が発している「動きのシステムがエラーを起こしている」というサインです。構造(形)を変えることは困難であっても、機能(動き)を取り戻すことは何歳からでも可能です。
久留米の整体院ポノでは、画像には写らない「1mmの真実」にフォーカスし、あなたが本来持っている健やかな動きを取り戻すサポートをいたします。
あなたの痛みには、まだ見つかっていない可能性があります。
まずは一度、その「動き」を診せてください
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参考文献
- Mennell, J.M. (1964). Joint Pain: Diagnosis and Treatment.
- Feinstein, B., et al. (1954). Experiments on pain referred from deep somatic tissues.
- Wyke, B. (1972). Articular neurology: A review.


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